8月23日東福寺 常楽説法「はたらき」

第2回 常楽説法「はたらき」

 同聚院には使ってない井戸が2つありまして、一つは手水、つまり手を清めるための井戸。そして生活用水に使う井戸の2つなんですが、つい先日2つ目の井戸が40年ぶりくらいに開通しました。井戸というのは一番下に木の桶が埋まってまして、使ってないとまずその桶が痛みます。 水も動かさないと死んでいきますし、その桶が痛むと井戸自体が崩れ落ちる危険もあって、大事に使わないととんでも無いことになってしまうんですね。 “8月23日東福寺 常楽説法「はたらき」” の続きを読む

4月29日売茶翁会「坐客悠然」

「坐客悠然 主賓を忘る」
― 吹く風も楽しく、飲む茶も楽しく ―

新元号の五月になって美味しい新茶が出回る季節となりました。緑茶の代表である煎茶が庶民に飲まれるようになったのは江戸中期以降のことです。「茶を煎じる」と書くように、その頃の煎茶は急須でそのまま湯を沸かし、お茶を煮出して飲む喫茶方法でした。その様式を庶民に浸透させたのは「売茶翁(ばいさおう)」と呼ばれた一人の黄檗宗の禅僧でした。 “4月29日売茶翁会「坐客悠然」” の続きを読む